「みんな地球に生きるひと
〜子ども達の未来のために〜」
記念講演には多彩な社会福祉活動に取り組むアグネス・チャンさんがボランティア活動にかかわった経緯を紹介。「中学一年生のときだった。手足の不自由な子供たちが一生懸命に“声”で歓迎してくれた姿にそれまでの考え方が大きく変わった」という。「いろいろな人が世の中に生きている。それまでは自分のことばかり考えていましたが、周りの人たちのことを考え始めたら不思議と心に余裕が生まれました。友情、友好、平和…それは違いを認めあうことから始まると思います」と。
1998年に日本ユニセフ大使に就任した。内戦中のスーダン、戦時中のイラク視察の体験を紹介しながら、「飢えに苦しみ、病気に苦しむ子供たちに私たちは何をしてあげられるのか」を熱く語った。「今、生きている子供たち、和平まで生きていてほしい。死なないでほしい」と語るアグネスさん。「一人の行動が一人の子供を助ける。そのちっぽけな活動がきっと大きくなる」とユニセフ活動への支援を訴える。
さらに、「すぐに行動を起こさなくてもいい。世界の子供たちの状況を知ってもらうだけでもいい。その仲間を増やしたい」と語りかけた。
講演の最後に若くして亡くなったジョン・レノンが最後に作った歌。「私とともに年をとりましょう。最高の日々はまだまだ、これからです。素直になれば人の心はひとつになれるでしょう。神さま、私たちの愛を見守ってください」と。素敵な笑顔をたたえ、天使のような声での熱演に多くの来場者が目頭を押さえていた。 |
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